Bud Powell『The Amazing Bud Powell Volume 5 The Scene Changes』
ブルーノートから出ている5枚の『The Amazing Bud Powell』シリーズではもっとも親しみやすく有名な一枚。バド・パウエルが精神を病んでヨーロッパに行く直前の録音で「Cleopatra's Dream」はこの1枚でジャズスタンダードに。昨日渡辺香津美がこの曲から初めていたので懐かしくなって引っ張りだして聴いてみる。録音した日は頗る調子が良かったようで、独特のハミングを交えながら弾き倒している。バド・パウエルは非常に重要かつ天才なピアニストなんだけど、このアルバムが無かったら親しみにくい存在になってしまっていたのかも。チャーリー・パーカーが決してジャズを聴き始めた人にとって親しみやすくはないのと同様に。

 
ザ・シーン・チェンジズ