澁澤龍彦全集14 旅のモザイク・スワーンベリ・幻想の彼方へ・思考の紋章学』
久しぶりに澁澤全集を読了。スワーンベリ(スワンベルク?)の絵は初めて見たけれど如何にも澁澤好みな感じ。全集も14巻くらいまで読んで来るともう大体作者の好みはわかって来るし題材もかなり被ってくる。とりあえず「思考の紋章学」の中で永井荷風の日記『断腸亭日乗』の日付け部分に「・」がついていたり、ついて無かったりすること、またそれが、荷風の性的体験の有無を示す印であること、などを知る。暗号を用いて密かに色々記録していく、とかちょっと面白そう。そういえばサド侯爵の日記には「φ」のマークが用いられているんだとか。

 
旅のモザイク―渋澤龍彦コレクション   河出文庫