2003-02-01から1ヶ月間の記事一覧

ダンテ・アリギエーリ『神曲 地獄篇』(集英社文庫) 集英社ヘリテッジシリーズの1冊。このシリーズ、凄い。ただでさえ凄いのに『神曲』に関してはこの文庫版のみ(元の単行本には無い)ウィリアム・ブレイクの版画をすべて収録。表紙はカラーなので、ブレ…

須永秀明『けものがれ、俺らの猿と』 映画としてはダメ。鳥肌実はなんか、ホント凄い事になってるけど。

ジョン・キーツ『新訳 キーツ詩集』(彌生書房) 全集とか訳している出口訳は嫌いな人も多いとか。こちらは高島氏の新訳。やはりこちらの方が読みやすいか。いわゆる代表作だけどギリシャの壷とか小夜鳴鳥とか良い。比喩の詩人。 ISBN:4841503668

ニコラス・レイ『大砂塵』 ジャームッシュ、ヴェンダースの師匠。バーのカウンターでショットグラスが転がるシーンを鮮明に覚えている。良かったよなぁ、あのシーン。それとCGとか無い時代に普通にヒロインのドレスが燃えたりしてたけどあれは一体どうやっ…

ルイ・フェルディナン・セリーヌ『なしくずしの死 上』(河出文庫) 破天荒な伝記。まずは文体に驚いた。まるで書き散らしているかのような文体。船に酔って吐くシーンがあるのだが、「げぼー」というのには笑った。国書刊行会が『セリーヌの作品』シリーズ…

映画と読書で忙しい。今回借りてきた中では溝口健二がスゴイ。他にも借りてみたくなった。が、読書が遅々として進まず。まぁ余りにも読みたい本が多すぎるため読書が進まないように思っているだけなのかもしれないが。しばらく谷崎全集はお預けしてまとめ買…

ピーター・ハントケ『左利きの女』 小津へのオマージュ。 ハワード・ホークス『3つ数えろ』 名作ハードボイルド映画。脚本がフォークナー。だけど特にフォークナーっぽいなぁとは感じた記憶がないのだが。 溝口健二『赤線地帯』 溝口初体験。これは凄かった…

『谷崎潤一郎全集27 源氏物語3』(中央公論社)

若菜は面白かった。宇治十帖始まる。

メトロポリタン美術館

みんなの歌でおなじみ、大貫妙子の曲では無く、メトロポリタン美術館展に行く。思っていたより良かった。生バルテュスに感動。

鈴木清順『殺しの烙印』 昨日の『ピストルオペラ』に引き続き清順。やはりこちらの方が素晴らしいと思ってしまうのでした。

北村太郎『港の人』(思潮社)ISBN:4783702624

荒地派と言うと田村隆一、鮎川信夫、辺りが筆頭に出てくるイメージがあるけれども、僕にとっては北村太郎。が、北村太郎が好きだ、と言うことはあまり人に言いたくなくて、こっそりと楽しむ、そんな楽しみ方が一番似合う気がするのが北村太郎。

ヴィム・ヴェンダース『ミリオンダラー・ホテル』 U2ボノの原案をヴェンダースが監督。ヴェンダースじゃないとダメダメになったんじゃないか、なんて思ってしまった。そういやU2のボノって『悪魔の詩』のサルマン・ラシュディを匿ってるなんて噂があった…

ヴィム・ヴェンダース『都市とモードのビデオノート』 服好き必見の1本。山本耀司のドキュメンタリー。耀司の若さにもビックリするが「デザイナーにならなかったら何になりたかったか?」というヴェンダースの質問に対して「ヒモ」と答えていたのが印象的。…

谷崎潤一郎『谷崎潤一郎全集11 ドリス・顕現・黒白・続蘿洞先生・卍 他』

「蘿洞先生」シリーズは短編だが相当面白い。代表作だけを文庫で読んでいたら出会えなかっただろう佳作。「黒白」も良かった。こういう思わぬ掘り出し物に出会えるのが全集の醍醐味か。「卍」は原作も増村保造による映画も両方お勧め。岸田今日子と若尾文子…

テストも終わって春休み。ツタヤ半額なので14本借りてくる。代用品による充足が可能な欠乏感ではなく、在るべきものがそこにないという不在感。そんなことを文集にも書けば良かったのかもしれないがいまいち書く気がしなかったのだから致し方ない。