古今亭志ん生『びんぼう自慢』(ちくま文庫
貧乏は味わうもの。貧乏話をここまで味わえるようにする話芸が素晴らしい。落語関係の本を読んだりしていると言葉遣いを見直したくなる。もうウザイとか言わないでしゃらくせぇって言おうかな、とか、まいったなぁ、とは言わずにこいつはいけねーや、って言おうかなぁ、とか。ただのミーハー根性なのだけど。しかもそんなん使ってたらただの変な人なんだけども。落語にはダメ人間への愛が溢れているから好き。昔っから人間はバカだ、でもバカだから面白い。愛すべきバカの系譜を見る感じが良いね。

 
びんぼう自慢 (ちくま文庫)