ジュンパ・ラヒリ『停電の夜に』(新潮社)
デビュー短編集なのだけど2000年度ピュリツァー賞受賞とかまぁ他にもO.ヘンリー賞、ニューヨーカー新人賞、ヘミングウェイ賞とか色々受賞したらしい。それがどれだけ凄い事かはわからん。アメリカ文学期待の新人なんだろうし、大好きな堀江敏幸がちょいと文章を寄せていた事もあって読んでみたのだけど別に好きじゃない。けど凄く売れていて、まぁこれが好きだっていう人がいることはよくわかる。女性受け良さそう。「私はジュンパ・ラヒリとか好きかな」って内定者にもいたなー、読んで納得。そもそもこの新潮クレストシリーズと反りが合わないのかもしれん。昔このシリーズで売れた『朗読者』とかも別に好きじゃないし。で、内容とまったく関係ないけど「弁当を使う」という表現があってビックリ。弁当を食べるという意味だけれど、今時こんな古風な言い回しをしかもこんな洒落た小説の中でお目にかけるとは思わなんだ。落語とかでしか耳にしないよ、なかなか。あとこのシリーズの装丁、凄く頑張ったらしいし評判も良いらしいけどいまいち読みづらい気がする。持った時に若干軽すぎる気もするし少し滑る。いや、表紙が本文の部分よりでっぱり過ぎなのかな?装丁って見た目の問題だけじゃないので難しい。外見は綺麗だと思うけど。

 
停電の夜に (新潮クレスト・ブックス)