コール・ポーター『キス・ミー・ケイト』
今年はブロードウェーの100周年でもあるらしく、明日からブロードウェーの歴史を辿る1時間のドキュメンタリーが6本、NHKハイビジョンで放送されるらしい。これを機にミュージカルのお勉強をしてしまおうという計画。映像でも舞台でもちゃんと見たことは無かったのだけど、めちゃくちゃ面白い。歌あり、ダンスあり、これぞエンターテイメントの神髄!という感じ。これを見るとアメリカ人にはオペラが退屈過ぎたか!?と思ってしまう。ブロードウェイ史上に残る超名作と言うことで、ジャズ・スタンダードとして知っていた曲がちらほら。「So in Love」とか「Too Darn Hot」とか。1999年大ヒット、トニー賞5部門受賞のミュージカルでブレント・バレットとレイチェル・ヨークが主演。
三隅研次『狼よ、落日を斬れ』
ちょっと気になっていた三隅研次の超大作。池田屋事件から西南戦争までの激動の時代を2時間30分超で描く。ほんと、長い。が、冒頭死体に蠅が止まっていたり、橋の欄干を滴り落ちる雨など、良い映画なんじゃないの、と気分を盛り上げてくれる。回想シーンに移る際のモノクロからカラーにジワッと移っていく感じなんか、なかなか良い感じ。前半はそういった細かい演出が冴えていて、後半はもっとザックリとした力技な印象。要するに殺陣が素晴らしく、高橋英樹が怒り狂ってたたっ斬るシーンとか、ほんとたたっ斬るという表現がぴったりで胸のすく思い。若い頃の松坂慶子が凄く綺麗で驚く。あと、今ってこんな映画もDVD化されているんだなぁ。ほとんどお金さえあれば見られる時代になって来ているのは、どうしても見ようがない時代よりは良い時代のはずだ、と思う。

 
狼よ落日を斬れ [DVD]