ハヴロック・エリス『性の心理2 愛と苦痛』(未知谷)
「性愛へ至る情動の考察」らしい。相変わらず膨大な事例を元に論じられていて雑学的な面白さだけでも満足。女性には性欲は存在しないし、快感を感じる事もない、みたいな意見が多かった中で、女性に性欲が存在する事を様々なケースを引用しながら主張していく所はエキサイティング。歴史の転換点を目撃したかの様な気分になる。サディストにもマゾヒズム的要素があり、(逆もまた真)サディズムマゾヒズムが明確に分けられるもので無いことを主張したのも本書。