吉増剛造 意外と華奢。

吉増剛造吉増剛造詩集』(思潮社
吉増剛造との出会いは彼が自作の詩「石狩シーツ」を朗読したCDを友達に借りたことがきっかけだった。衝撃以外の何ものでも無い。そして、最も手に入りやすい現代詩文庫の本書も期待を裏切らない素晴らしさ。言葉が疾走して、カタルシス。詩の凄まじさに気づかせてくれたのもこの人だった。長生きして、がんばってほしい。また、本書の解説で吉増自身が北村透谷のことを語っていた。引用されている透谷の詩に非常に興味を引かれる。いつか読みたい。

燃上がる、あの火は?其色の白き黒き、赤き青き入雑れるは、何事ぞ、何事ぞ!
あれ、あれ、あの火の都の方よ!
都よ!都! 都のいつの間にこの山の麓に移れりと覚ゆる、
その火!その火!都!都!
みやこ!
 
 
北村透谷『蓬莱曲』より