2003-03-27 ■ 読 アーシュラ・K・ル・グウィン『ゲド戦記4 最後の書』(岩波書店) この本が、ゲド戦記の最後の本、のはずだった。実際かなりの長期間続編は書かれなかったし誰もがこれで最後なのだと思ったはず。本書ではゲドはすべての力を使い果たしている。雰囲気はかなり重い。2巻でゲドに救出されたテナーの視点で描かれている。フェミニズム、というか女性の力がテーマ。しかし、やや理屈っぽすぎる。これで最後ってのは正直ちょっとだけ残念な気もする一冊だった。さすがにテーマが重くて今までの様には書けなかったのだろうか。それにしても深いぞ、ゲド戦記。