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- 尾崎翠『尾崎翠集成 上』(ちくま文庫)
- なんとも不思議な作品を残して消えた伝説の作家の作品が文庫二冊にまとめられて刊行。なんともありがたい。独特な文体が印象的。代表作、「第七官界彷徨」の冒頭だけ引用。
よほど遠い過去のこと、秋から冬にかけての短い期間を、私は、変な家族の一員としてすごした。 そしてそのあいだに私はひとつの恋をしたようである。
よほど遠い過去のこと、秋から冬にかけての短い期間を、私は、変な家族の一員としてすごした。 そしてそのあいだに私はひとつの恋をしたようである。