ダンテ・アリギエーリ『神曲 煉獄篇』(集英社文庫)

増村保造

読み解くのは大変、てか素人だから無理。注もいちいち全部読む気にはなれないけれど、ちょっと飽きてもくるけれど、でも面白い所は面白い。ざっと読んで一番何が面白いかと言えばその世界観。地獄を描く人は数あれど、その形態を明確に描いている人はいない気がする。ダンテの描く地獄は逆円錐型で一番底には魔王ルシファーが半身を地に埋めながらいる、という形を持った地獄観。これは後の巻の天国とかも同じで、なかなかユニークな点だと思った。

神曲 煉獄篇 (集英社文庫)