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- 今年の収穫
- 硬軟織り交ぜて、メモ。順不同。
- 佐々木中『切りとれ、あの祈る手を』
まだ、10年しか立ってませんけど、今のところ今世紀ベスト
- 九井諒子『竜の学校は山の上』
もっと読みたい。楽しみ。
- 大竹伸郎『見えない音、聴こえない絵』
目の前にイメージが広がる美しい言葉。
安定感ある日常系
生きづらかったんだろうな、という作風
読んでてイラッとする感じは上手だということ
- アレックス・ロス『20世紀を語る音楽』
クラシック〜現代音楽への流れに興味あるなら必読
- 伊藤計劃『ハーモニー』
『ハーモニー』の世界観は作者の人生を思うとなんかぐっと来るものがあります。
『虐殺器官』を読んだ後、『ハーモニー』という流れで良かった。ド変態マンガ。この勢いすごい。
ラスト微妙だけど、かわいい。
学園もので近年一番おもろい。
- 後藤友香『正義隊』
人には勧めかねる変なマンガ、完結。
- 小田ひで次『みよりの森』
2011年の発見。知らずに死ななくて良かった。
- 柘植文『野田ともうします』
地味なユーモアが好きです。
中国の歴史とか、民話とか好きなら超オススメ。『諸怪志異』も。
- 松田奈緒子『花吐き乙女』『レタスバーガープリーズ、OK、OK』
当たり外れでかいけど、ユニークな存在
- 漆原友紀『水域』
『蟲師』すきなら必読
- 関口良雄『昔日の客』
いつまでも読んでいたい読書の至福を久々に。
男子中学生的発想を突き詰めた傑作
唯一の欠点は一気読みしないとわからなくなること。
- 『横井軍平ゲーム館』
ゲームが好きならぜひ。本当はゲーム好きじゃない人にもお勧め。
- 遠藤秀紀『東大夢教授』
自分は一生体験しないであろう世界
- スティーグ・ラーソン『ミレニアム』
全部読むとこの作家の引き出しの多さに驚く。
- いがらしみきお『羊の木』
今後の展開に期待。
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- ル・グウィン『いまファンタジーにできること』
- ファンタジーに興味のある人、もっと広くいえば、フィクションに興味のある人、もっといえば小説が好きな人に是非読んでもらいたいル・グウィンの評論、講演集。「メッセージについてのメッセージ」は秀逸。
物語が「メッセージをもっている」という考えは、その物語を二、三の抽象的な言葉に縮小することが可能だということ、学校や大学の試験で要求されるように、またそっけない書評に見られるように、コンパクトに要約できるということを前提にしている。もしそれが真実なら、どうして作家はわざわざ、キャラクターや人間関係やプロットやら風景やらをつくりあげる苦労をするのだろう? どうして単にメッセージを示して終わりにしないのだろう? 物語は考えを隠すための箱なのか?
P170
- 作者: アーシュラ・K・ル=グウィン,谷垣暁美
- 出版社/メーカー: 河出書房新社
- 発売日: 2011/08/20
- メディア: 単行本
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